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なぜ「内積=0」がベクトルの垂直条件か?

高校数学で習う「ベクトル」を習っていれば、

二つのベクトルの垂直条件は内積=0である

ということを覚えさせられたと思います。

特に条件なく使え、かつ覚えやすいので、とても便利な定理ですが、
一体なぜ「内積=0」が垂直条件になるのでしょうか?


内積=0の説明でよく紹介される例


なぜ垂直条件が「内積=0」なのか、という問いに、内積が\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}| |\vec{b}| \cos{\theta}
\]と表されるからだと説明されることがあります(ただし、$\theta$は二つのベクトル$\vec{a}$と$\vec{b}$の成す角)。

$\cos{\theta}$は、$\theta=90°$のとき$\cos{90°}=0$になるので、二つのベクトルの成す角が90°のとき内積$\vec{a} \cdot \vec{b}$は0になります。つまり二つのベクトルが垂直の関係にあるとき、内積が0であることが分かります。



内積の表現方法には、なぜ二つある?


しかし、この式は直感的にわかりづらく、$\vec{a}=(a_1,a_2)$、$\vec{b}=(b_1,b_2)$と表すことにして、\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = a_1b_1+a_2b_2
\]で内積を覚えている人が多数派だと思います。
実際、内積の定義として示されるのは、こちらの分かりやすい表現方法です。

分かりづらい表現\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}| |\vec{b}| \cos{\theta}
\]を使った説明が受け入れづらいのは、他に分かりやすい内積の表現方法があるからではないでしょうか。

大事なのは、なぜベクトルの内積には\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = a_1b_1+a_2b_2
\]\[ \vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}| |\vec{b}| \cos{\theta}
\]という二つの表現方法があるのかということです。これさえ分かれば、垂直条件が「内積=0」である理由が納得できると思います。

というわけで、(高校数学において)ベクトルの内積の定義は\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = a_1b_1+a_2b_2
\]であるので、これを基に\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}| |\vec{b}| \cos{\theta}
\]を導いてみたいと思います!



ベクトルの表現方法を変えて内積の表現を変える!


ここで、ベクトル$\vec{a}$というのは、その単位ベクトルを$\vec{e}$としたとき、\[
\vec{a}=|\vec{a}|\vec{e}
\]と表されることを思い出します。これについては、単位ベクトルの定義として\[
\vec{e}=\frac{\vec{a}}{|\vec{a}|}
\]の形の方がよく目にするかもしれませんが、同じ意味です。

単位ベクトルであることの条件は、その大きさが1であるということです。

では、その単位ベクトル$\vec{e}$として、\[
\vec{e}=(\cos{\theta},\sin{\theta})
\]を選んでみたいと思います。計算してみると分かりますが、これは大きさが1のベクトルであるので、単位ベクトルの条件を満たしています。これを使うと、ベクトル$\vec{a}$は\[
\vec{a}=|\vec{a}|(\cos{\theta},\sin{\theta})
\]と表すことが出来ます。$\vec{a}=(a_1,a_2)$とはだいぶ見た目が変わりましたね。

これは極座標の考え方を使っているので、習っていないと分かりづらく感じると思いますが、大事なのは、$|\vec{a}|$と$\theta$を自由に変えることで$\vec{a}$は(xy平面上の)あらゆるベクトルを表現出来るということです。そういった理由から、$\vec{a}$をこのように表現し直しても問題はありません。

この単位ベクトルを使って、下の図を基に、$\vec{a}$、$\vec{b}$を書き変えます。

2017030801.png

上の図より、二つのベクトルは\[
\vec{a}=|\vec{a}|(\cos{\theta_1},\sin{\theta_1})
\]\[
\vec{b}=|\vec{b}|(\cos{\theta_2},\sin{\theta_2})
\]と書けることが分かります。

この二つのベクトルの内積は、ベクトルの内積の定義\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = a_1b_1+a_2b_2
\]と同じ方法で計算すると、\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|(\cos{\theta_1}\cos{\theta_2}+\sin{\theta_1}\sin{\theta_2})
\]
となります。

ここで、三角関数の加法定理を使うと\[
\cos{\theta_1}\cos{\theta_2}+\sin{\theta_1}\sin{\theta_2}=\cos{(\theta_2-\theta_1)}
\]が成り立つことが分かります。

図から分かるように、上式の$\theta_2-\theta_1$は二つのベクトルの成す角に該当するので、$\theta_2-\theta_1=\theta$と書き換えることにします。すると、\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}| |\vec{b}| \cos{\theta}
\]が導かれます。

以上より、\[
\vec{a} \cdot \vec{b} = a_1b_1+a_2b_2
\]から\[ \vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}| |\vec{b}| \cos{\theta}
\]を導くことが出来ました!

これで、二つのベクトルの垂直条件が内積=0であることも納得できると思います!



補足


cosを用いた内積の表現方法の証明を調べると、「余弦定理」を用いるものが多く見つかります。
その点、今回紹介した方法では、一見余弦定理を使用しているようには見えません。
しかし、導出の途中で使用した「三角関数の加法定理」は余弦定理によって証明されることが多いので、
実際に使っている前提は、余弦定理を用いたものと同じだったりします。
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