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天体の名前はどうやって決まるのか?

先日、113番元素に「ニホニウム」という名前が与えられ、話題になりました。では、ニホニウムと決まるまでは、113番元素は「ウンウントリウム」なんて呼ばれていたことをご存知でしょうか。

実は、元素だけでなく天体、特に小惑星の名前も、仮の名前を付けられた後、正式名称を与えられます。
今回は、小惑星に与えられる、仮の名前の付けられ方の秘密に迫りたいと思います!

2006年のある出来事


本題に入る前に、2006年にあった、天体に関するある重大なニュースについて触れておきたいと思います。何だか思い当たるものはありますか?

それは、冥王星の惑星からの陥落です!

実は今から約10年前の出来事です。
冥王星の惑星陥落に至った経緯は、"新"惑星の発見でした。

2006年、「カロン」、「ケレス」、そして、「2003UB313」という天体が、新たに惑星に加わるのではないかと言われ始めました。
しかし、次第に議論は、冥王星は惑星として適切か?という議論に変わり、結局、カロンは冥王星の衛星、ケレスと2003UB313、そして冥王星は、準惑星ということで決着がつきました。残念ながら冥王星は惑星ではなくなってしまいました。

確かに冥王星が惑星から外されることになったのは残念ですが、

2003UB313って何だよ?

って思いませんでしたか?


"2003UB313"という奇妙な名前の天体


当時、ニュースでもこの"2003UB313"という名称が取り上げられていたので、そういえばそんな変な名前の天体も紹介されていたな、と思う人もいると思います。

この2003UB313は、現在では「エリス」という名前が付けられています。
実は、"2003UB313"は小惑星の仮符号と呼ばれるもので、正式な名前が決まる前に付けられる仮の名前です。

今回は、この仮符号がどうやって決まるのかについて説明します。


小惑星の仮符号


以前、113番元素「ニホニウム」の誕生についての記事を書きましたが、ニホニウムも元々は別の名前で呼ばれていました。「ウンウントリウム」という名称で呼ばれていたのですが、聞いたことがある方もいると思います。
この名称の決まり方は単純で、原子番号を表しています。ウンが1、トリが3を表します。そして最後にウムをつけることを考えると、ウンウントリウムは113番元素であることを表していると分かります。

ウンウントリウムは単に113を表していることが分かりましたが、2003UB313はとても複雑そうですね。
惑星には原子番号という分かりやすいナンバリングは存在しません。そう考えると、何か別の情報を名前に組み込んで呼ぶ必要が出てきます。観測できた角度とか、日時とか、大きさとか、距離とか、そういったものが考えられます。実際はどうなんでしょうか。


仮符号には、小惑星に関する二つの情報が入っている


小惑星の仮符号には、発見日と、その時期において何番目に発見された小惑星か、という二つの情報が組み込まれています。

2003UB313を例に、仮符号をどう読めばいいのかを見ていきましょう。

ちなみに、2003UB313の発見日は、2003年10月21日です。

とすると、最初の"2003"は年号を表していそうですね。
その通り、2003は発見された年、2003年を表します。

最後の"313"は、2003年に発見された313番目の惑星であることを表しているように見えます。だとしたらUBは?

...と話を進めたくなってしまいますが、313番目の惑星であることを言っているわけではありません。

この313の部分は一旦置いておいて、その前の"UB"とは一体何なのかを見ていきましょう。

まず、最初の"U"は、発見された月を表しています。

とすると、Uは1、2、…、21月!?となってしまいそうですが、焦ってはいけません。

そうではなく、1ヶ月を前半(15日まで)と後半(16日から)に分けます。つまり、1月前半がA、後半がB、といった具合になっているのです。つまり21番目のアルファベットであるUは、11月前半を表していることが分かります。

...と言いたいところですが、2003UB313が発見されたのは、前述のとおり2003年10月21日です。21日となると10月後半なので、Tになるべきでしょう。これには理由があり、実はアルファベットの"I"は飛ばして考えます。UはIの後なので、Uは20番目となり、10月後半を表していることになります。

そうしたら次の"B"は、2番目のアルファベットなので、"2日"を表しているのでしょうか。それとも、21日の"2"でも表しているのでしょうか?
どちらも違います。そもそも日付を記号に組み込むなら、一月を前半と後半に分ける意味がありません。発見日に関する情報は、"2003U"の部分で終わりです。

実は、この"B"は、続く"313"とセットで考える必要があります。2003UB313という文字列を見ると、まるで最後に数字を付けなければならないように思ってしまいますが、数字がないパターンもあります。

ニュースでは2003UB313と表記されていましたが、実は313はBの添え字です。つまり、2003UB313と表記する方が正しいのです。

結論から言うと、B313の部分が、該当する時期(今回の場合は10月後半)において、何番目に発見された小惑星なのかを表しています。

どういう事かと言うと、ここが少しややこしいのですが、例えば、全体として"2003UB"という仮符号を持つ小惑星であれば、2003年10月後半に発見された2番目の小惑星であることを表します。
と、ここで疑問がわきます。もし同じ時期に小惑星が26個発見されたらどうなるのでしょうか。ちなみに前述のとおり、Iは除外して考えるので、Zは25番目に該当します。

26番目はA1と表します。27番目はB1、28番目はC1と続いていきます。つまり、最後の数字は、アルファベットA~Zを何周したかを表しているのです。
B313の場合、A~Zを313周したあと、A、Bとカウントしていったものなので、
\[313×25+2=7827\]
となり、2003UB313は、2003年10月後半という期間において7827番目に発見された小惑星であるということが分かります。

凄い数ですね…。


小惑星の仮符号の読み方のまとめ


小惑星の仮符号は、その小惑星が発見された日と、その時期において発見された何番目の小惑星なのかに関する情報で構成されています。
発見日は、最初の数字から1番目のアルファベットまでを見れば分かります。そして、何番目に発見された惑星なのかについては、2番目のアルファベット以降を見れば分かります。

2016121001.png

もし今後、小惑星の仮符号に出くわすようなことがあれば、この記事を思い出してみてください(笑)


補足


最後に補足をしておきたいと思います。今回紹介した仮符号は、小惑星に使われるものです。ですが、エリスは準惑星です。これは、エリスの発見当時は準惑星という定義が存在せず、小惑星と分類されていたからであると考えられます。
準惑星という定義は、冥王星が惑星から外された2006年に誕生しました。
つまり、エリス(2003UB313)の発見当時は、準惑星という言葉はまだ生まれていません。
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コメント

初めまして

とても勉強になりました。
こちらで初めて知ることが多く、
更新を楽しみにしております。

Re: 初めまして

コメントありがとうございます!

今後も頑張って更新していくので、よろしくお願いします!

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プロフィール

Rh+

Author:Rh+
物理学専攻の大学4年生

【趣味】
アニメ、漫画・イラスト描き、
ラーメン、株式投資、etc
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